小児科

赤ちゃんの聴力・視力の発達について解説します

 

赤ちゃんの脳の発達は、とりまく環境に影響される

f:id:Dr-KID:20171001101440p:plain

赤ちゃんをとりまく環境は、脳の発達に大きな影響をあたえます。

最初の1年で重要なことは、一貫していて、できるだけ赤ちゃんが予測できるように日々のルーチン(同じことを繰り返すこと)をこなすようにしましょう。

両親がルーチンにしたがって行動すると、赤ちゃんは次の行動を予測し、自分のいる環境を信頼するようになります。

また、赤ちゃんの脳の発達は、栄養摂取、遊ぶ、あやす、眠るという保護者との時間の共有に大きく影響されています。

赤ちゃんの聴力について

f:id:Dr-KID:20171001101542p:plain

生まれてすぐの赤ちゃん(新生児)はすでに大人と同じくらいの音は聴こえています。

新生児は出生直後から親の声が聴こえていますし、生後3日で母親の声を区別できるようになっているといわれています。

ですが、赤ちゃんの音への反応は、大人には感じ取ることができません。

聴力検査はしてもらいましたか?

通常は、出生して退院するまでに聴力検査を行います。
産院などで聴力検査を行っていない場合は、生後1ヶ月までには聴力検査をしてもらいましょう。

難聴の場合、放置しておくと言葉の発達に大きく影響します。
また、保護者の方が赤ちゃんの聴力で心配があるときは、その都度聴力検査をうけるとよいでしょう。

 赤ちゃんの視力について

f:id:Dr-KID:20171001101701p:plain

赤ちゃんは生まれてすぐに色がわかりますし、追視する能力もあります。
人の顔を認識していて、人の顔を感じると安心するようです。

視力の発達はゆっくりです

視力は新生児期から徐々に発達し、5歳くらいで成人と同じレベルに達するといわれています。

新生児期から顔の表情をマネしたり、自分以外の人の感情を理解しようとしたりします。
生後8ヶ月くらいには、ジェスチャーを使ったりします。

赤ちゃんの言葉の発達について

f:id:Dr-KID:20171001101756p:plain

言葉の発達ですが、生後8週くらいまでに「クー」などといった言葉を発します。
生後6〜8ヶ月くらいで喃語がはじまります。
1歳になると喃語を組み合わせたり、数語ですが言葉を話すようになってきます。

言葉の発達に関してはかなり個人差が大きいです。

絵本の読み聞かせが大事ですよ

特に喃語がはじまってからの言語発達は、その子が受けた言葉の刺激などに大きく影響します。

保護者などによく話しかけられたり、読み聞かせをうけた子供は、2歳までに300語以上を身につけることもあります。

乳幼児期は読み聞かせが非常に重要な時期ですので、遊びながら沢山の言葉を声かけしてあげるとよいでしょう。

◎おすすめの絵本です

 

参考文献

  • Bright Futures: Guidelines for health supervision of infants, children, and adolescents (AAP). Promoting Child development. p43
ABOUT ME
Dr-KID
このブログ(https://www.dr-kid.net )を書いてる小児科専門医・疫学者。 小児医療の研究で、英語論文を年5〜10本執筆、査読は年30-50本。 趣味は中長期投資、旅・散策、サッカー観戦。note (https://note.mu/drkid)もやってます。