今日は、Lancet Infectious Diseaseに掲載されているデータを分析してみました。
中国以外の感染例のデータも掲載されており、小児は
- マレーシア:4名
- シンガポール:3名
- 日本:3名
- ベトナム:1名
- オーストラリア:1名
- フランス:1名
の13名分のデータがありました。あまり詳しい情報はわからないのが現状ですが、各国でも少しずつ小児のデータが出てきている印象です。
- 中国と日本の感染者数の推移
- 中国での小児23例、中国以外での小児13例の分析
中国と日本の感染者数の推移
中国と日本の感染者数の推移は以下の通りです (2/25時点)
- 世界:80,035人
- 中国:77,658人
- 日本:160人
大半が中国で占められていますが、世界全体では8万人が報告されていますね。
中国の累積感染者数の推移
中国では、もうすぐ8万人に差しかかろうとしていますが、徐々に新規感染者は鈍化してきて、頭打ちになってきている印象です。
図のY軸のスケールを対数化させたグラフが右側です。感染者数の増加速度は、徐々に鈍化してきている印象です。
日本の累積感染者の推移
日本の患者数の推移は以下の通りです:
この図を見てしまうと、まだまだ上昇トレンドにありそうで、勢いは増してきている印象で、これから急速に増えてくるかもしれません。
右の図は、Y軸を対数化しています。累積数が100人を超え、上昇トレンドになるのが分かります。
韓国で感染者数が800人を超えたという報告も出ているようです。シンガポールは89人、イタリアが200人を超えています。
また、アメリカなどを含め、渡航制限が今後どうなるかも注目しています。現在はアメリカは日本に対してレベル2「高齢者や慢性疾患のある人は、不要な渡航を控え、延期するよう推奨」の設定のようです。
韓国に対しては、さらにレベル3に引き上げたようです。
データベースからみた小児の症例
Lancet Infectious diseaseから発表された、データベースを使用してみました。
こちらの論文でアクセスが提示されていますが、中国および中国以外の国々のデータをこちらにまとめる活動をしているようです。
オープンアクセスし、1日に2回更新されているようです。小児のデータがどのくらいあるのか、みてみました。
解析結果
かなり荒いデータでしたが、みてみましょう。
年齢
小児の年齢の分布をみてみましょう。年齢も、曖昧な記載がされているデータがあるので、以下のようになりました。
0〜15歳まで、満遍なくいるようです。
国
こちらはデータに収載されていた国のデータです。
中国が23例の掲載がありました。その他は、オーストラリア、フランス、日本、マレーシア、シンガポール、ベトナムの症例もあります。
中国以外のデータの詳細
あまり詳細な情報は掲載されていませんでしたが、中国以外のデータの概要はこちらになります。
日本からは3例で、先日、報道された埼玉と北海道の症例の発症日(date_ons~s)や入院日(date_adm~l)が記載されていました。
マレーシアが4例とでしたが、半数は症状がなかったようです。
シンガポールは3例、あまり詳しい情報はなさそうですが、1例は入院して回復しているようです。
その他、ベトナム、フランス、オーストラリアで1例ずつ報告されていました。
中国のデータの詳細
武漢のある湖北省以外のデータになりますが、23例が報告されています。
感想と考察
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)が騒動になって1ヶ月以上になりますが、小児に関しては、まだ情報が足りていない印象です。
現時点で分かっていることをまとめると、以下の通りです:
まとめ
今回は、
- 中国と日本の感染者数の推移
- 中国での小児23例、中国以外での小児13例の分析
についてアップデートさせていただきました。
引き続き、新しい情報、過去の文献を読み込んだら、報告させてもらおうと思います。
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