今回は、北京からの報告で、小児のデータが少し含まれていたので、そちらを紹介させていただこうと思います。
北京における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の臨床的特徴。
小児は1歳未満は3例が報告されており、重症化は1名
1〜12歳は8例報告されており、重症化はなしCharacteristics of COVID-19 infection in Beijing. https://t.co/sfssCs5sf1
— Dr. KID (@Dr_KID_) March 1, 2020
262名のデータのうち、小児は11例のみと僅かですが、情報が少ない小児においては貴重なデータであることは変わりありません。
- 北京からの小児11例の報告
- < 1歳では3名中1名が重症化
- 1-12歳では8名全員が軽症で推移
感染者の推移 (3/4):
- 世界:92,916人
- 中国:80,270人
- 日本:294人
- 韓国:5328人
- イタリア:2502人
- イラン:2336人
イランがすごい勢いで増えていますね。気づけば、ヨーロッパの国々も増加傾向にあります。ドイツが200名近くになっています。陸続きなので、拡大も早いかもしれないですね。
北京における新型コロナウイルスの報告
今回は、Journal of Infectionという感染症の英文誌から報告された新型コロナウイルス感染(COVID-19)の報告を見ていきましょう。
北京からの報告になりますが、小児の感染11例が報告されています。
概要
〜2月10日の間に新型コロナウイルス(2019-nCoV)の感染が確定した、北京でのデータとなります。今回は、小児の例のみに特化してお伝えしようと思います。
重症化の内訳は?
重症化の内訳は以下の通りになります:
年齢 | 合計 | 重症 | 軽症 |
< 1 | 3 | 1 | 2 |
1-12 | 8 | 0 | 8 |
小児は11名の感染例が確認されているようです。1歳未満の小児が1人だけ重症化してしまったようですね。
感想と考察
あまり詳細な情報がなかったのですが、小児でも1例のみ重症化していたようです。SNS上でも「小児は重症しない」「重症化した報告例がない」と声高におっしゃっている方もいるようですが、おそらくデータを知らないだけなのだと思います。
例えば、普通に小児が風邪のウイルスに感染したとして、それでも一定数は重症化します。例えば、肺炎や気管支炎を併発することもありますし、気管支喘息発作を起こすこともあります。なので、ノーリスクなウイルスはあり得ないのです。
これは、新型コロナウイルスであろうと、風邪のウイルスであろうと変わらないです。つまり、「新型ウイルスで小児は重症化しない」というのはやや楽観視しすぎな印象があります。
一方で、他の年齢グループと比較して重症化のリスクが低いというのはこれまでのデータを見るとあり得るのかもしれません。ですので、必要以上に恐怖にかられることもないのでしょう。
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)が騒動になって1ヶ月以上になりますが、小児に関しては、まだ情報が足りていない印象です。
現時点で分かっていることをまとめると、以下の通りです:
まとめ
今回は、
- 中国と日本の感染者数の推移
- 北京からの小児11例の症例
についてアップデートさせていただきました。
引き続き、新しい情報、過去の文献を読み込んだら、報告させてもらおうと思います。
森戸やすみ先生が新しい書籍を出すようですね↓↓
ホームケア解説本はこちら↓↓
(2024/11/23 17:07:16時点 Amazon調べ-詳細)
当ブログの注意点について