今回の研究は、新型コロナウイルス感染症の家庭内での二次感染率を年齢別に比較した研究です。
- 13の家族を検討し
- 18歳以上の陽性率は58.1%(21/36)
- 5~17歳の陽性率は32.5%(13/40)
- 5歳未満の陽性率は11.8%(2/18)
イスラエルから報告された論文です
研究の概要
家族内における新型コロナウイルス伝播の動態を検討した。
著者らの研究は、同一世帯に居住する成人と比較して、小児における新型コロナウイルスの陽性率が低い傾向にあることを示した。
同じ世帯に住む成人と比較して、リスク比にして、5~17歳の小児は61%、0~4歳の小児は47%、PCR陽性の可能性が低かった。
感想と考察
論文中に提示されていたのは、以下のデータですね:
> 18歳 | 5-17歳 | 0-4歳 | |
陽性率 | 21/36 (58.3%) |
13/40 (32.5%) |
2/18 (11.8%) |
これのリスク比を取ったのでしょう。
「感染のしやすさ」というのは解釈が難しいですね。
例えば、四人家族がいて(夫婦、小学生、幼稚園児)、一人の大人が感染したとします。
この場合、相方の成人がケアをすることになるのではないでしょうか。
すると、接触回数は、当然ですが、成人が一番多くなります。
ひょっとしたら、子供の年齢が高ければ、ケアを手伝うかもしれません。
一方で、乳幼児は極力避けるように、家庭内で配慮するのではないでしょうか。
単に、こう行った家庭内での行動の結果なのかもしれません。
小児が感染しにくい理由について、様々な憶測や仮説が出ていて、一部、メカニズムについても語られているようです。
ただ、これらのデータでも、体のメカニズム的に本当に感染しづらいのか、単に家庭内での行動の違いによる結果なのか、わからないと個人的には考えています。
まとめ
新型コロナウイルス感染症の家庭内での二次感染率を年齢別に比較した研究です。
13の家族を検討し、18歳以上の陽性率は58.1%(21/36)、5~17歳の陽性率は32.5%(13/40)、5歳未満の陽性率は11.8%(2/18)と、小児への感染率は低い傾向でした。
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