- 子供は何回排便するものでしょうか?
- 便の回数が少ない気がします
排便に関する心配は、小児科外来では非常にありふれています。
これらの質問にお答えするには、そもそも小児の排便のパターンを把握しておく必要があると私は考えています。
- 乳幼児の最初の排便を記録した研究
- 年齢とともに排便回数は減少する
Tham EB, Nathan R, Davidson GP, Moore DJ. Bowel habits of healthy Australian children aged 0-2 years. J Paediatr Child Health. 1996
1990年代の、オーストラリアからの論文。
正期産の新生児の最初の排便と排尿のタイミングは?
研究の背景/目的
2歳までの健康なオーストラリアの子供の排便習慣を明らかにする。
研究の方法
140人の子供を六つの年齢カテゴリーで募集し,カテゴリー当たり最低20人の子供を採用した。排便習慣に関するデータを1週間毎日親が記録した。
研究の結果
排便回数は年齢とともに減少した。
生後0~14日の乳児の95%が1日に2回以上排便していたのに対し、生後13~24カ月の乳児では21%であった。
母乳を与えられた乳児は、粉ミルクおよび固形物を与えられた小児より、頻回でゆるい排便を示し、排便頻度の変動幅(ばらつき)も大きかった。
結論
平均排便回数は年齢とともに減少し,変動も同様であった。
これは年齢と食べ物の種類の複合的な効果である。
これらのデータは,健康なオーストラリアの子供の排便習慣のガイドとして使用できる。
考察と感想
少し古いデータですが乳幼児の正常な排便回数を計測した基本的的な結果と思います
特に小児科では「正常を知る」ということも重要なのだと思っています。
まとめ
今回は、健康なオーストラリアの子供の排便習慣を検討した研究です。
平均排便回数は年齢とともに減少する傾向があり、さらに栄養の種類による影響もありそうでした。
Dr. KIDの執筆した書籍・Note
絵本:めからはいりやすいウイルスのはなし
知っておきたいウイルスと体のこと:
目から入りやすいウイルス(アデノウイルス)が体に入ると何が起きるのでしょう。
ウイルスと、ウイルスとたたかう体の様子をやさしく解説。
感染症にかかるとどうなるのか、そしてどうやって治すことができるのか、
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絵本:はなからはいりやすいウイルスのはなし
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絵本:くちからはいりやすいウイルスのはなし
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医学書:小児のかぜ薬のエビデンス
小児のかぜ薬のエビデンスについて、システマティックレビューとメタ解析の結果を中心に解説しています。
また、これらの文献の読み方・考え方についても「Lecture」として解説しました。
1冊で2度美味しい本です:
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小児の診療に関わる医療者に広く読んでいただければと思います。
医学書:小児の抗菌薬のエビデンス
こちらは、私が3年間かかわってきた小児の抗菌薬の適正使用を行なった研究から生まれた書籍です。
日本の小児において、現在の抗菌薬の使用状況の何が問題で、どのようなエビデンスを知れば、実際の診療に変化をもたらせるのかを、小児感染症のエキスパートの先生と一緒に議論しながら生まれた書籍です。
noteもやっています