今回は小児の細気管支炎に対する診療方針に関してです。
この推奨を「choosing wisely」ではどのように記載されているのか紹介してみようと思います。
2歳未満の小児の下気道感染症におけるステロイドにおいて、ルーチンでは使用すべきでないという内容です。
- Choosing wisely:2歳未満の下気道感染症におけるステロイドについて
- ルーチンに使用はすべきでない
アメリカのSociety of Hospital Medicine – Pediatric Hospital MedicineからのChoosing Wisely
小児の下気道感染症に全身ステロイドをルーチンで使用しない[Choosing wisely]
Don’t use systemic corticosteroids in children under 2 years of age with an uncomplicated lower respiratory tract infection.
Published guidelines recommend that corticosteroid medications not be used routinely in the management of bronchiolitis. Furthermore, additional studies in patients with other viral lower respiratory tract infections have failed to demonstrate any benefits.
合併症のない下気道感染症の2歳未満の小児には、全身性コルチコステロイドをルーチンに使用してはいけません。
公表されたガイドラインでは、細気管支炎の管理にコルチコステロイド薬をルーチンに使用しないことが推奨されています。
さらに、他のウイルス性下気道感染症患者を対象とした追加研究では、何らの有益性も示されていないです。
考察と感想
1990年台後半からいくつかのランダム化比較試験が行われています。
いずれの研究でもステロイドのメリットはほとんど示されておらず、2歳未満のウイルス感染症が契機で生ずる細気管支炎や気管支炎に対しては、ステロイドをルーチンで使用しないように推奨されています。
まとめ
今回は、choosing wiselyにおける、小児の下気道感染症における経口ステロイドに関してご紹介しました。
これ以外にも項目が出ているようなので、コツコツと読んでいこうと思います。
小児感染症の本のおすすめはこちら:
Dr. KIDの執筆した書籍・Note
医学書:小児のかぜ薬のエビデンス
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小児の診療に関わる医療者に広く読んでいただければと思います。
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