賢明な医療の選択

無症候性細菌尿症のスクリーニングとしてのサーベイランス培養や治療にを使用することは避ける

今回は、無症候性細菌尿症のスクリーニングとしてのサーベイランス培養や治療に関してです。

この推奨を「choosing wisely」ではどのように記載されているのか紹介してみようと思います。

ユーキ先生
ユーキ先生
無症候性細菌尿症の診断と治療に関して、どうなっているのでしょうか?

Dr.KID
Dr.KID
Choosing wiselyを見てみましょう。

ポイント

  •  Choosing wisely:無症候性細菌尿症の診断と治療に関して
  •  監視培養をしない
  •  症状がなければ投薬もしない

  American Academy of PediatricsからのChoosing Wisely

無症候性細菌尿症のスクリーニングとしてのサーベイランス培養や治療にを使用することは避ける[Choosing wisely]

Avoid the use of surveillance cultures for the screening and treatment of asymptomatic bacteriuria.

There is no evidence that surveillance urine cultures or treatment of asymptomatic bacteriuria is beneficial. Surveillance cultures are costly and produce both false positive and false negative results. Treatment of asymptomatic bacteriuria is harmful and increases exposure to antibiotics, which is a risk factor for subsequent infections with a resistant organism. This also results in the overall use of antibiotics in the community and may lead to unnecessary imaging.

無症候性細菌尿症のスクリーニングとしてのサーベイランス培養や治療にを使用することは避ける。

サーベイランスとしての尿培養や無症候性細菌尿症の治療が有益であるというエビデンスはありません。

サーベイランスとしての培養には医療費がかかり、偽陽性と偽陰性の両方の結果となる可能性があります。

無症候性細菌排尿の治療は有害であり、抗生物質への曝露を増加させ、これはその後の耐性菌感染の危険因子となる。

これは、地域社会での抗生物質の全体的な使用につながり、不必要な画像検査につながる可能性があります。

考察と感想

無症候性細菌尿は、特に症状はないけれども、尿の検査で細菌が検出される状態をいいます。

尿路感染症であれば、頻尿や下腹部痛、発熱などをきたしますが、このような症状がある場合は治療の対象となりますが、そうでない場合は治療の対象とならないことが多く、治療に伴う不利益(薬の副作用)を被ることがあります。

まとめ

今回は、無症候性細菌尿症のスクリーニングとしてのサーベイランス培養や治療をご紹介しました。

これ以外にも項目が出ているようなので、コツコツと読んでいこうと思います。

 

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ABOUT ME
Dr-KID
このブログ(https://www.dr-kid.net )を書いてる小児科専門医・疫学者。 小児医療の研究で、英語論文を年5〜10本執筆、査読は年30-50本。 趣味は中長期投資、旅・散策、サッカー観戦。note (https://note.mu/drkid)もやってます。