カゼのときにお風呂に入ってはダメですか?
外来で患者さんからの質問で多いのは
「カゼひいてる、熱があるので、入浴はしないほうがよいですか?」
です。
カゼをひいてしまったお子さんの入浴について、迷われている方が多いと思います。
今回は、カゼ・発熱時の入浴について説明します。
ぬるま湯への入浴はリラックス効果がある
入浴をする利点として;
- リラックス効果がある(脈拍が落ち着く)ことがある
- 蒸気で加湿されるので、鼻水・痰が出やすくなるかもしれない
- 腸の動きが良くなり、腹痛が和らぐことがある
- 筋肉痛・頭痛に効果的なことがある
- 深く眠れるようになることがある
といった効果が知られています。(あくまでも「かもしれない」程度です)
また、肌の清潔を保つという点でも、入浴をオススメしています。
風邪をひいたため5日ほど入浴させず、皮膚炎を起こした患者さんもいます。
入浴時のポイント
入浴のポイントとしては、
- ぬるま湯にする(<39℃程度)
- 長時間の入浴は避ける
の2点です。
(シャワーのみでも良いでしょう)
入浴を控えたほうがいいケース
入浴を控えたほうが良い場合もあります。具体的には
- 発熱で辛そうにしている
- 水分摂取ができない
の時です。
発熱で辛そうにしているなら無理しない
発熱で辛そうにしているなら、無理して入浴するのは控えましょう。
入浴により、体力を消耗してしまう可能性があるためです。
逆に、お熱が出ていても、本人が元気なら入浴してもらって構いません。
水分摂取ができていない時も入浴しない
もう1つ気をつけて欲しいのは脱水です。
入浴すると、多少なりとも汗をかくため、水分が奪われます。
水分摂取がしっかり摂れていないときは、入浴によって体内の脱水が進行してしまうことがあるため、入浴は控えるとよいでしょう。
まとめ
子供がかぜをひいていても、本人が元気で水分摂取ができていれば、入浴は可能です。
ぬるめのお風呂に短時間入るか、シャワーのみで素早く済ませるとよいでしょう。
◎ 風邪を引いたときは子供の肌が荒れやすくなります。入浴や清拭後に保湿をしてあげるとよいでしょう。