今回は、自己抗体パネル検査における診療方針に関するchoosing wiselyをご紹介します。
この推奨を「choosing wisely」ではどのように記載されているのか紹介してみようと思います。
- Choosing wisely:小児の自己抗体パネル検査に関して
- 疑わしい病歴や診察所見がない状態では、やみくもに検査をオーダーしない
American College of RhaumatologyからのChoosing Wisely
抗核抗体陽性やリウマチ性疾患を示唆する所見がない限り、自己抗体パネルをオーダーしない[Choosing wisely]
Don’t order autoantibody panels unless positive antinuclear antibodies (ANA) and evidence of rheumatic disease.
Up to 50% of children develop musculoskeletal pain. There is no evidence that autoantibody panel testing in the absence of history or physical exam evidence of a rheumatologic disease enhances the diagnosis of children with isolated musculoskeletal pain. Autoantibody panels are expensive; evidence has demonstrated cost reduction by limiting autoantibody panel testing. Thus, autoantibody panels should be ordered following confirmed ANA positivity or clinical suspicion that a rheumatologic disease is present in the child.
抗核抗体(ANA)陽性やリウマチ性疾患を示唆する所見がない限り、自己抗体パネルをオーダーしない。
子供の最大50%が筋骨格系の痛みを発症します。
リウマチ性疾患を疑わせる病歴や診察でそれを示唆する所見がない場合において、自己抗体パネル検査によって孤立性筋骨格系疼痛を有する小児の診断が向上するというエビデンスはありません。
自己抗体パネル検査は高価である。つまり、自己抗体パネル検査を制限することでコスト削減が可能であることが示唆されています。
したがって、自己抗体検査は、ANA陽性が確認された後、またはリウマチ性疾患が存在することが臨床的に疑われた後に行うべきである。
考察と感想
診断や検査の適応において病歴や診察所見が重要で、それをなしに闇雲に抗体検査をオーダーしないようにしましょう、という趣旨でしょうか。
「自己抗体パネル」と記載されていましたが、具体的にはどのような抗体の組み合わせがセットになっているのか気になりました。
まとめ
今回は、自己抗体パネル検査における診療方針に関するchoosing wiselyをご紹介しました。
これ以外にも項目が出ているようなので、コツコツと読んでいこうと思います。
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