- 『これって汗疹(あせも)でしょうか?』
- 『急に汗疹ができたのですが、どうしたらよいですか?』
- 『自宅でもできる汗疹の対処方法はありますか?』
- 『汗疹の予防方法を教えてください』
汗疹は何となく分かってはいるものの、実際に自分の子供が汗疹かどうか分からない。あと、汗疹の対処法とかわかれば、ついでに知りたい方も多いでしょう。
そこで、本記事では小児の汗疹について、詳しく説明しています。
本記事の内容
- 汗疹のポイント
- 汗疹ができやすい理由
- 汗疹の種類
- 汗疹ケアのポイント
汗疹のホームケアのポイント
汗疹のポイントは3点のみです:
- 汗疹は汗腺(汗が出る穴)が詰まるため生じます
- ケアの基本は皮膚の清潔と保湿です
- こまめに拭く・洗う、汗を吸収しやすい服を着る
ここからは汗疹について、さらに詳しく解説して行きます。
こどもに汗疹(あせも)ができやすい理由
汗疹は、皮膚が高温多湿の環境にさらされると発生します。
こどもは汗をうまく蒸発できなず、汗腺に老廃物が溜まりやすいため、汗疹ができやすい体質なのです。
汗をよくかく場所にできやすく、おでこ・頭・首・脇の下・背中・手足のくびれが多いです。
汗疹は2種類に分かれます
汗疹(あせも)には、2種類あります。
- 紅色汗疹:赤くてかゆみがあるあせも
- 水晶様汗疹:白くてぶつぶつしたあせも
1. 紅色汗疹と特徴
通常、汗疹といえば、この「紅色汗疹」をいいます。
その名の通り、皮膚が少し盛り上がり、淡い赤色になります。
皮膚に炎症が起きているため、痒みを伴うことが多いです。
2. 水晶様汗疹と特徴
皮膚が盛り上がりますが、中央が水滴のように透き通ってます。
水晶様汗疹は放置していても治ることが多いので、治療はせずに様子をみます。
汗疹ケアのポイント:自宅でできる対処法
汗疹ケアのポイントは:
- 汗をこまめに拭き取り、皮膚を清潔に
- シャワーでしっかり汗を流す
- 汗をかいたら、服を変える
- 通気性のよい衣類を着用する
- 室内は24℃〜28℃、湿度 50%〜60%を目安に
が基本的なポイントです。
爪を切って、肌を保湿してあげましょう
また、皮膚のケアとして:
- 掻きむしらないように爪を切る
- 保湿をする
など工夫されるとよいでしょう。
夏場は汗をかきますが、クーラーや扇風機で皮膚が乾燥してしまうことがあります。
ですので、保湿を心がけるとよいでしょう。
痒くなって掻きむしり、皮膚が荒れてしまうことがあります。
あらかじめ、爪を短く切っておくと、皮膚の損傷を最小限に留めることが出来るでしょう。
ベビーパウダーはお勧めしていません
一昔前の話になりますが、お風呂上がりにベビーパウダーをつけるのが流行していました。
「ベビーパウダーが汗を吸収し、湿った肌を乾燥させるため有効」と考えられて使用されていました。
しかし、ベビーパウダーは汗腺を詰まらせて、汗疹が悪化する場合があります。
さらに詰まった汗腺は炎症を起こし、細菌が増殖することもあります。
ですので、私個人としてはベピーパウダーは基本的にオススメしていません。
汗疹も、スキンケアは保湿が基本:ご家庭でも簡単にできます
汗疹は保湿と清潔が基本になります。
汗疹ができやすい夏場はローションタイプの保湿剤のほうがよいでしょう:
保湿剤を定期的に塗ることで、湿疹の予防にもなります;
あせも水(カラミン・ローション)について
小児科や皮膚科では「あせも水」を処方することもあります。
「あせも水」には、ハッカ油、無水エタノール、グリセリン、酸化亜鉛、バレイジョデンプン、滅菌精製水などを混ぜて薬局で作ってもらいます。
市販では、同じような役割のあるカラミンローションが売っています:
「あせも水」や「カラミンローション」は科学的な根拠のある治療ではありません。
私個人としては、処方を希望される患者さん、以前使用してみて汗疹によく効いた方のみに使用をしています。
ステロイド軟膏(外用薬)について
汗疹がひどい場合、皮膚に炎症を起こしてしまっています。
この場合、清潔と保湿のみだと皮膚の赤みがすぐには治らないため、ステロイド軟膏を短期的に使用することがあります。
「ステロイド」と聞くと怖がってしまう保護者もいますが、外用薬のステロイドは強さと量を守れば基本的に安全に使用できます。
ステロイド外用薬でご心配な点があれば、こちらの記事を一度読んで見てください。
まとめ
汗疹のケアは清潔・保湿が基本で、炎症がひどい場合はステロイド外用薬を使うことがあります。
汗をよくかく夏に起こりやすいですが、冬場でも厚着をしすぎて汗疹を起こしてしまうケースもあります。
特に乳幼児は皮膚が弱いので、お風呂の時などに皮膚を時々観察しつつ、日々のスキンケアをしてあげると良いでしょう。
小汗疹のホームケアのポイントは…
- 汗をこまめに拭き取り、皮膚を清潔に
- シャワーでしっかり汗を流す
- 汗をかいたら、服を変える
- 通気性のよい衣類を着用する
- 室内は24℃〜28℃、湿度 50%〜60%を目安に
Dr.KID