あかちゃんの頭の形が変です
『赤ちゃんの頭の形ってもとに戻るのですか?』
と健診で心配されるご両親は多いです。
産道を通過するときに、頭は圧迫されて変形したまま生まれてきます。
生まれたばかりの赤ちゃんは、寝返りができませんし、向き癖などもあるので、頭が左右非対称になってしまうことがあります。
■ 赤ちゃんの頭の形がいびつな理由
それぞれの骨同士は、しっかりとはつながっていません。
大人の頭の骨と比べても、とても軟らかいため、変形しやすいのです。
■ 赤ちゃんの頭の骨が柔らかい理由
赤ちゃんの頭の骨が軟らかいのには、以下の2つ理由があります:
- お母さんの産道を通るため
- 脳の成長が急速なため
です。
このため、赤ちゃんの頭は軟らかくできており、生まれたての頃は産道で変形してしまうため、頭の変形が目立ってしまいます。
■ 徐々に左右対象になってきますよ
生後まもない赤ちゃんの頭の形はいびつです。
首がすわって、寝返りができるようになるまでは、向きグセもあるので、左右差はあります。
ですが、ほとんどの赤ちゃんは、脳の成長・発達とともに、寝返りし、座位をとり、立ったりして、左右対称な形になっていきます。
赤ちゃんの頭の形はゆっくりと変わっていきますので、焦らずに様子をみるのがよいと思います。
民間療法で治りますか!?
子供の頭の形を過度に心配して、頭の形を矯正したいと考える方もいます。具体的には;
- 頭の形を矯正する枕やクッションを使う
- お風呂の時間以外は、ヘルメットをかぶらせる
などです。
しかし、これらの矯正具を使用して、頭の形を矯正しようとしても、あまり効果は期待できないでしょう。
日本人に多い頭の変形は、これらの器具では治りにくいと言われているためです。
まずは気にせず、様子をるようにしましょう。
気をつけたほうが良い病気はありますか?
頭の形が変で、手術をしなければいけないケースはかなり稀です。
ですが、「頭蓋縫合早期癒合症」は手術が必要になることがあります。
単なる「体位に寄る頭の変形」と「頭蓋縫合早期癒合症」は全く異なりますので、頭の形が気になるようでしたら小児科や(こどもを診れる)脳神経外科などに相談されるとよいでしょう。