小児科

家庭環境を見直して、こどもの怪我を予防する【小児の事故予防】

  • 『つたい歩きしている時に転んで、机の角に頭をぶつけてしまいました』
  • 『おもちゃを飲んでしまったかもしれません』

と外来受診される患者さんは常にいます。

Dr.KID
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軽い怪我から縫合が必要なものまで、こどもの事故による受診は絶えることがありません。

はいはいしたり、つたい歩きが始まると、見えないところにすぐに移動してしまいます。
時には親の見えないところで、危ない行為をしていることもあります。

ご家庭の家庭環境を見直すことで、不要な怪我の危険性を減らすことができます。

事故予防の基本

子供が怪我をしてしまった場合、『しっかり監視していないから』『見ている人がぼーっとしているから』と精神論になりがちですが、家庭内での怪我であれば、環境を見直すことで予防できます。

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精神論に帰結しても、どこかで無理が生じます。

見張っていなくても大丈夫な家庭環境づくり

育児はとても大事ですが、家事もしなければ生活できませんので、ずっと子供を見張っているのは現実的ではありません。

ずっと子供が遊んでいるのを見張って入れば、当たり前ですが疲れますし、家事もできなくなります。

屋外であれば、見張りは必要ですが、家庭内であれば見張っていなくても大丈夫な環境を作ることも重要です。

Dr.KID
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ポイントを説明しますね。

こどもはなんでも口に入れます

乳幼児は新しいものを見つけると、口の中にいれて確かめる習性があります。例えば;

  • 小さなおもちゃ
  • ボタン電池

などを間違って飲み込んでしまうケースは多々あります。

小さなおもちゃですと、気管に入ってしまうこともありますし、ボタン電池は放電されて食道や胃に穴が空いてしまうこともあります。

1.  飲み込んでしまう可能性のあるものを知ろう

まずは飲み込んでしまう可能性のあるものを知るのがよいと思います。

市販では『誤嚥チェッカー』という商品があり、これを通るものは基本的に間違って飲み込んでしまう可能性があると考えましょう。

誤飲チェッカーに通るものは誤飲・誤嚥してしまう可能性があると考えましょう。
代用品としては、トイレットロールの芯がよいでしょう。

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500円玉以下の大きさのものは、基本的に誤飲のリスクがあります。

2. 誤飲・誤嚥の可能性のあるものの置き場所

家事などでこどもをずっと監視できない場合、誤飲・誤嚥しそうなものは、安全な場所へ置くと良いでしょう。
具体的には1 m 以上の高さの棚や、ロックをして収納をするようにしましょう。

Dr.KID
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1m以上であれば、おそらく手の届かないところ。

乳幼児は転びやすいです

乳幼児は転びやすく、時に頭をぶつけてしまうことがあります。
特に、つたい歩きや一人歩きのし始めは、体のバランスが不安定でよく転倒します。

Dr.KID
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危なっかしい歩き方をしますよね。

テーブルや家具の角は要注意

テーブルや家具の角に頭をぶつけて、額を切ってしまうことがあります。
家具の角はあらかじめ保護しておくと良いでしょう。

お子さんの綺麗な顔に傷が残らないように、大人が気をつけてあげましょう。
Dr.KID
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なんとか予防してあげたいですね。

事故予防に力を注ぎましょう

本来は不要な怪我や誤飲を予防するは非常に重要です。

とはいえ、ずっと監視するのは不可能ですし疲弊してしまうので、怪我をしない環境づくりに注力するとよいでしょう。

Dr.KID
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家庭環境を見直すところがスタート地点です。

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ABOUT ME
Dr-KID
このブログ(https://www.dr-kid.net )を書いてる小児科専門医・疫学者。 小児医療の研究で、英語論文を年5〜10本執筆、査読は年30-50本。 趣味は中長期投資、旅・散策、サッカー観戦。note (https://note.mu/drkid)もやってます。