尿路感染症について
尿路感染症とは、膀胱・尿管・腎臓といった尿が流れる組織に細菌が感染した状態をいいます。
▪️ 尿路感染症を起こしやすい年齢
尿路感染症が多いのは0〜2歳です。
0〜2歳の乳幼児の発熱のうち5%くらいは尿路感染症といわれています。
▪️ 症状のない発熱は尿路感染症のことがある
小児科医は2歳未満で、咳や鼻水など風邪症状がない発熱をみたら尿路感染症を疑います。
特に不機嫌であったり、嘔吐が主訴のこともあります。
特に生まれながらにして合併症があったり、生後に腎臓や膀胱に異常を指摘されている場合には、尿路感染症の危険性が高いので注意が必要です。
尿路感染症の診断について
尿路感染症の診断のステップですが;
- 尿路感染症を疑う
- 尿検査を提出する
- 膿尿を認める
- 尿の培養で原因となる細菌を特定する
の4つのステップが重要です。
▪️ 尿検査について
子供の尿を採るのが困難なため、陰部にパックを貼って尿検査をするケースがあります。
この検査は非常に簡便なのですが、かなりの問題点があります。
雑菌がたくさん尿に混入してしまうため、不正確な検査となります。
特に細菌培養では、雑菌が増殖してしまうと、原因菌がわからなくなってしまいます。
このため尿検査は、中間尿やカテーテルによる導尿をすることが多いです。
尿路感染症の治療について
尿路感染症の治療は抗生剤を使用します。
抗生物質を内服か点滴で使用をして、原因となる細菌を退治します。
抗生物質は体に入った後は尿から排出されるます。
多くの抗生剤は尿路を通り排泄されるので、尿路にいる細菌は抗生物質により殺菌されます。
▪️ 尿路の奇形がないかも確認します
腎臓や尿管、膀胱に奇形がないか、超音波や造影検査で確認します。
先天的に腎臓や尿路に異常がある場合は、尿路感染症を再発しやすくなるためです。
尿路感染を繰り返すと、腎臓が傷ついてしまうことがあるためです。
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