片頭痛は頭痛の一種です。
最初は軽い痛みで始まりますが、徐々に痛みが増悪していく点が特徴的です。
片頭痛の症状について
片頭痛の症状は年齢によって異なり;
- 乳幼児:嘔吐、不機嫌、活動性の低下
- 6〜10歳:嘔吐、腹痛、顔が真っ青になる、頭全体の痛み
など、非典型的な症状が多いです。
10代になってくると、片頭痛の症状は大人に似通ってきます。
最初は軽い頭痛ですが、徐々に悪化してくるパターンが多いでしょう。
頭痛は頭の片側に起こるケースが多いです。
前兆を認める場合もあります
片頭痛が起こる前に、「片頭痛が起こりそうな気がする」という前兆を感じるお子さんもいます。なかには;
- 目がチカチカした
- 視界がジグザクになった
- 一部だけ目が見えない部分があった
- 手や下唇に違和感があった
と前兆を感じるケースもあるようです。
片頭痛はどのくらい続きますか?
片頭痛の持続時間は個人差がかなりあります。
およそ2〜3時間程度で治ることが多いですが、長く頭痛が続くお子さんですと丸一日頭痛が続くこともあります。
10代の女児の場合、生理周期に一致して頭痛が出現するケースもあります。
どのような時に病院に受診したらよいでしょう?
頭痛を繰り返しているときは、遠慮せずに病院へ受診してよいと思います。
片頭痛と診断するには、頭痛の背景に隠れた病気がないか判断する必要があります。
早めに受診したほうがよいケース
片頭痛であれば急いで受診が必要なケースは少ないですが、以下に該当するような時はお早めに受診されてもよいでしょう;
- 頭を打った(頭部外傷)後に頭痛が出た
- 頭痛のため目が覚めた
- 首が痛くて動かせない
- ものが二重に見える
- 体のバランスがとれない
- 受け答えがおかしい
などです。
あと、
- 月に複数回、片頭痛が起こる
- 3歳以下で頭を痛がる
なども一度小児科で相談したほうがよいでしょう。
片頭痛の検査について
片頭痛の診断は特に検査は不要ですが、症状が非典型的である場合は画像検査をすることがあります。
MRIやCTを使用することが多いでしょう。
片頭痛の治療について
片頭痛の治療は
- 暗い部屋でゆっくりと休む
- (可能であれば)睡眠をする
- 痛み止めを使用する
でしょう。
痛み止めは市販(解熱鎮痛薬)でも購入できます。
ただし、市販薬はアセトアミノフェンが含まれており、必ずしも強い痛み止めではありません。
効果が十分でないようでしたら、小児科で別の種類の痛み止めを処方してもらいましょう。
片頭痛の再発予防も心がけましょう
100%の再発予防は難しいですが、再発の回数を減らすことはできます。
具体的には;
- 食事・水分はしっかり摂る
- 適度に運動をする
- 睡眠不足を避ける
- ストレスを避ける
- (誘因であれば)カフェインやナッツ類を避ける
などがよいでしょう。
頭痛記録をつけると良いでしょう
頭痛記録をつけておくと、頭痛の頻度やタイミング、誘因の特定や、治療効果の判断にいかせます。
具体的には、
- 頭痛の起こった日時
- 頭痛のひどさ(0〜10点中)
- 頭痛の前にしていた行動・食事
- 頭痛の持続時間
- どのように対処したか
を記録しておくと良いでしょう。
特定の食品(カフェインなど)や行動(テレビゲームなど)が誘因と分けるケースもありました。
まとめ
片頭痛はこどもでも起こりますが、低年齢の場合は症状が非典型的のこともあります。
治療は安静、睡眠、痛み止めが基本です。
頭痛記録をつけておくと、原因やトレンドを把握するのに役立つと思います。