心臓の構造と心房中隔欠損症について
心臓は「左心房・右心房・左心室・右心室」の4つの部屋があります。
そして、左心房と右心房の間には心房中隔が、左心室と右心室の間には心室中隔があります。
心房中隔欠損では、上の図のように心房中隔というしきりに穴が空いた状態をいいます。
穴が小さければ症状がないことが多いですが、聴診器で心臓の音に異常があり見つかることが多いです。
一方、穴が大きいと左心房から右心房へ血液が流れるため、心臓により負担がかかり、様々な症状がでます。
心房中隔欠損の症状について
乳幼児で発見されることが多いですが、無症状のことが多いです。
健診やカゼなどで小児科を受診した場合に、聴診で偶然発見されることが多いでしょう。
穴が大きいと症状が出ます
心房中隔欠損の穴が小さければ症状はないことが多いですが、穴が大きいと症状がでます。例えば、
- 哺乳量が少ない
- 泣くと異常に汗をかく
- 呼吸が早い
- 体重増加が不十分
などが多いでしょう。
心房中隔欠損を放置するとどうなりますか?
穴が小さい場合は自然に閉鎖することもあります。
ですが、穴の大きさが中等度以上の場合は、
- 不整脈
- 運動するとすぐに疲れる
- 呼吸が苦しい
- 手足が青く冷たくなる
といった症状が遅れて出てくることがあります。
心房中隔欠損の検査は何をしますか?
心音を聴診器でしっかりと聞き、疑われることが多いです。医療機関で行う検査としては、
- 心電図
- レントゲン
- 超音波
を行うことが多いでしょう。
心房中隔欠損の治療について
自然閉鎖する場合もあります
心房中隔欠損の穴が小さければ、2〜5歳くらいに自然に閉鎖してしまうことがあります。
このため、乳幼児期は様子をみることもあります。
自然閉鎖しない場合
穴が大きかったり、小さくても自然閉鎖しない場合は治療を行うことが多いでしょう。治療としては、
- カテーテルによる治療
- 手術
の2通りがあります。
どちらの治療をするかは、心房中隔欠損の穴の大きさや、受診した施設の設備(小児にカテーテル治療できる医師と設備があるか)により異なります。
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