前回まで、『どこから便秘というか』と『便秘になりやすい時期』などについて解説してきました。
小児の便秘は食生活などを工夫したり改善するだけで軽快してくれることがあります。
今回は小児が便秘になってしまった場合に、自宅でできる対策法をいくつか説明していこうと思います。
食生活の改善をしてみる
食生活を改善することで便秘が軽快することがあります。
具体的に気をつけるのは
- 果物の摂取
- 水分摂取
- 食事
- 牛乳
の4点です。
1. 果物の摂取を促す
便秘を改善させやすい果物として、りんごや梨が知られています。
りんごや梨にはソルビトールが含まれており、便を柔らかくする作用があります。
りんごや梨を食べたがらない場合、100%のジュースであれば飲ませてもよいでしょう。
ただし、100%果汁のジュースの場合;
- 1歳過ぎてから
- 1日摂取量は120〜180 ml以下にする
の2点を守りましょう。
2. 水分摂取について
1歳以上の場合、1日の水分摂取量は牛乳を除いて1Lほどが十分量です。
水分摂取量が少ないと便が硬くなり、便秘の原因となってしまうことがあります。
3. 食事について
食事はバランスよく摂るようにしましょう。
野菜・果物・全粒穀物などが便秘の改善に役立つかもしれません。
野菜などは最初は嫌がるかもしれませんが、3〜4回は根気よく続けてみると、途中から食べてくれることがあります。
ですが、何度か食べさせてみて、それでも嫌がる場合は、一旦諦めましょう。
4. 牛乳について
牛乳が便秘の原因になっていることがあります。
様々な治療をしても便秘が改善しない場合、期間を決めて牛乳を一旦飲むのをやめてみるとよいでしょう。
大まかな目安として『今日から2週間は牛乳を飲まない』と決めてみましょう。
2週間以内に改善するようであれば牛乳が原因であったかもしれません。
ただし、牛乳は小児のカルシウムやビタミンDの重要な栄養源ですので、2週間様子をみても改善しない場合は、普段通り牛乳を再開しましょう。
牛乳の代わりに豆乳を摂取することで、カルシウムなどの不足分を補うこともできます。
トイレ・トレーニングを開始したら便秘になった場合
トイレ・トレーニングを開始した、あるいはステップアップさせたら便秘になってしまうケースもあります。
このような時は、トイレ・トレーニングは無理をせず、一旦中断することをお勧めしています。
大まかな期間として2−3ヶ月程度は中断するか、もとのペースに戻します。
再開する時は、本人が便意を教えてくれた時などが良いでしょう。
トイレ・トレーニングは終わっているけれど便秘になった場合
トイレ・トレーニングは既に終わっているけれども、便秘の場合でも、いくつか習慣を変えることで便秘が軽快することがあります。具体的には
- 食後にトイレにいく
- 足置き台をトイレに設置する
という方法があります。
食後にトイレにいく習慣をつけましょう
便秘になってしまうと『どうせ出ないから』と思ってしまい、トイレにいくのが億劫になってしまっているケースがあります。
毎食後でなくてもよいので、1日に1〜2回程度は食後にトイレに5〜10分程度はトイレに座る習慣づけを行うと良いでしょう。
特に朝食後は一番便が出やすいのでお勧めしています。
トイレに足置き台を置いてみる
トイレに足置き台を置いてみてもよいでしょう。
左の図のように足置き台を置くことで、膝がお尻より高い位置になります。
この体位をとると、骨盤や肛門の筋肉はリラックスできて、排便しやすくなることがあります。
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まとめ
今回は自宅でもできる小児の便秘対策について解説してきました。
- りんごや梨を食べる
- 水分をしっかりとる
- 野菜をしっかり食べる
- 牛乳を一定期間だけやめてみる
- トイレに踏み台を置いてみる
など具体例をあげてみましたので、できそうなものから開始してみると良いでしょう。
次回は病院やクリニックで処方される薬について解説していきたいと思います。
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