『日中はオムツを外せていたのに、急にお漏らしをしてしまいました』と心配になって外来で相談される方もいます。
今回は幼児の日中のお漏らしについて、解説してみようと思います。
幼児の日中のお漏らしは正常か?
大まかにいうとほとんどのケースで正常ですが、時に異常なこともあります。
多くののお子さんは4歳までに日中は尿をコントロールできるようになっています。
ですが、4〜6歳でオムツは既に外れたにも関わらず、突然、お漏らしをしてしまうことがあります。
特に、幼稚園・保育園の行き始めや、学校に登校するようになった後などに起こりやすいです。
なぜ急に日中にお漏らしをしてしまうのでしょうか?
様々な原因がありますが;
- 活発な子供で、トイレに行くのを忘れてしまった
- 新しい環境で、トイレに行きづらかった
- 膀胱炎など尿路感染を起こしている
- 脊髄など神経の問題
が代表的でしょう。
特に上にあげた2つが問題になることが多いです。
どのような時に小児科で相談したら良いですか?
受診する基準を迷われる保護者の方が多いでしょうが;
- 日中のお漏らしを繰り返している
- 昼も夜もオムツが外れたのに、急に日中にお漏らしをした
- 排尿時に痛みがある
- 排尿が終わった後にも、まだ尿が溢れてくる
- 過去に尿路感染・便秘などにかかったことがある
場合はご相談されてみても良いかもしれません。
小児科ではどのようなことを聞かれますか?
小児科では様々なことを聞かれるかもしれませんが;
- どのくらい水分を飲んでいるか
- 排尿と排便の回数
- いつお漏らしが起こったか
- 尿をする時に痛みがあるか
- 尿が出にくい感じはするか
といったことを中心に質問されると思います。
幼児が時に日中にお漏らしをしてしまっても、ほとんどのケースは問題ないですが、小児科では質問をすることで隠れている疾患がないかを確認しています。
自宅でできることはありますか?
まず、膀胱炎など病気が見つかった場合は確実に治療をしてください。
治ってしまえば、お漏らしも自然と軽快することがほとんどでしょう。
よく原因がわからず、時々日中にお漏らしをしてしまう場合は;
- 2〜3時間毎にトイレにいくように習慣づける
- 排尿の仕方を見直してみる
- 本人が「おしっこしたい」と言い出す前に、トイレを促す
- 便秘があれば治療をする
などが有効なことがあります。
時に時間がかかってしまうことはありますが、気長に様子をみていきましょう。
まとめ
4〜6歳の幼児でも、急にお漏らしをしてしまうことがあります。
体に異常がないことがほとんどですが、何度も繰り返したり、排尿時に痛みがあるなどあれば、医療機関でご相談されると良いでしょう。