前回は日焼けの原因、症状の経過、治療法について簡潔に説明してきました。
一旦、日焼けをしてしまうと、有効な治療方法はなく、日焼けの予防方法を考えた方が遥かに効果的です。
今回は日焼けの予防方法について解説していきます。
日光を避ける
夏場の日中は日差しが強く、紫外線の量が多いため、外出を控えるのがよいでしょう。
特に日差しの強いのは、午前10時〜午後4時といわれています。
▪️ くもりの日でも紫外線はありますよ
曇り空だと太陽が直接見えないため、一見すると紫外線の量は少なく感じてしまうかもしれません。
しかし、紫外線は雲を通過して、皮膚まで到達しますので、くもりの日でも油断しないようにしましょう。
▪️ 日陰を利用しましょう
日陰は紫外線の量が少ないので、上手に利用するとよいでしょう。
イベントやテーマパークなどで長時間外出するときは、木陰や日傘、テントなどの日陰を上手く利用しましょう。
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日焼け止めについて
日焼け止めは皮膚が紫外線を吸収するのを防ぐことで、日焼けを予防します。
「SPF」は「Sun Protection Factor」の頭文字をとったもので、「紫外線を浴びてから皮膚が赤くなるまでの時間を何倍のばせるか」を表しています。
▪️ SPFの値で日焼け止めを使い分ける
- 日常生活:SPF 15〜20
- 短時間の外出:SPF 20〜30
- しっかり予防したい:SPF 30〜50
にするとよいでしょう。
長時間の外出予定があったり、山や海へ行くなど、しっかりと日焼け対策をしたい場合は、SPF 30以上の日焼け止めを使いましょう。
▪️ 日常生活用:SPF 15〜20
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▪️ 短時間外出用:SPF 20〜30
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▪️ しっかり予防したいとき:SPF 30以上
▪️ 日焼け止めはを塗るタイミングなど
日焼け止めは外出する15〜30分前に塗るとよいでしょう。
日に当たる可能性のある場所は全て日焼け止めを塗りましょう。タンクトップ・半ズボンでいる場合、
- 首
- 両手
- 両足
- 顔
をカバーする必要があります。
日焼け止めはたっぷりと塗るようにしてください。塗る量が足りていないと、日焼け止めの効果が不十分になることがあります。
▪️ 再度、日焼け止めを塗るタイミング
汗をかいた後、皮膚をこすった後、水泳などで水に浸かった後などは、もう一度、日焼け止めを塗るようにしましょう。
2〜4時間くらいを目安に、繰り返し塗るようにするとよいでしょう。
▪️ 日焼け止めの安全性について
一般的に日焼け止めは安全ですが、6ヶ月未満の乳児への安全性はしっかりと検査されていません。
6ヶ月未満の乳児への日焼け対策として、帽子や日陰などを上手く利用するとよいでしょう。
日焼け止め使用する際も、SPF15以上のものを、顔や手など露出部のみに使用するとよいでしょう。
日焼け止めを塗るとビタミンDが欠乏する?
紫外線に皮膚が刺激されると、ビタミンDが産生されます。
確かに日焼け止めを使用するとビタミンDの産生量が減るという報告はあります。
しかし、日焼け止めを塗って減るビタミンDの量は非常に多いわけではないので、ビタミンD欠乏を指摘されていないなら、日焼け止めの量を減らす必要はないでしょう。
日焼け止めの有効期限はありますか?
商品によって異なると思いますが、日焼け止めの成分の有効性が徐々に弱くなることがあります。
例えば、
- 車や海などで高温の場所に放置した
- 購入してからずっと使用していなかった
などは、日焼け止めの効果が落ちている可能性があります。
日焼け止めの有効期限もしっかりと確認して使用するとよいでしょう。
衣類で日焼けを予防する
衣類で日光が直接当たらないようにすることで、日焼けを予防できます。
例えば、
- つば広の帽子
- 長袖・長ズボン
- 紫外線を通さない衣類
などを使用してもよいでしょう。
目も日焼けして、将来の白内障のリスクがあがりますので、強すぎる日差しのときは使用されてもよいと思います。
まとめ
今回は日焼けの予防方法について解説してきました。
具体的には、
- 直射日光をさける
- 日焼け止めを塗る
- 衣類を工夫する
があります。
▪️ 合わせて読みたい
▪️ 日本小児皮膚科学会の見解はこちら
▪️ 本記事の参考文献
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Sunscreens: safety, efficacy and appropriate use. – PubMed – NCBI
-
Conventional sunscreen application does not lead to sufficient body coverage. – PubMed – NCBI