生後1〜2ヶ月くらいの赤ちゃんの保護者から、
『赤ちゃんの手足がピクピク震えています』
『真っ赤にいきむことが時々あります』
といった相談をされることがあります。
ひょっとしたら痙攣(けいれん)や癲癇(てんかん)を気にしているのかな、と思うこともあります。
今回は、それぞれについて返答してみようと思います。
『手足がピクピク震えています』
手足がピクピク震えると、「けいれん(ひきつけ)」ではないかと心配される保護者の方もいます。
実は、生後1ヶ月頃の赤ちゃんに、手足がピクピクする動きはよく目にします。
起こりやすい時は、
- 授乳している時
- 眠り始め(入眠)の時
- 体が温かくなっている時
などに起こりやすいです。
このピクつきは、ほとんどがミオクローヌスといって、正常な人でもみる神経の反射であることが多いです。
けいれん(ひきつけ)との見分け方はありますか?
正常な範囲内のぴくつきであれば、手足をそっと押さえてみてください。
ぴくつきがおさまってしまうことがほとんどでしょう。
逆に、けいれん(ひきつけ)であれば、脳の異常信号がおさまらない限り、手足のぴくつきは続きます。
いつごろ、ピクつきはなくなりますか?
成長とともに徐々になくなっていくことが多いです。
個人差も大いにありますが、生後3〜6ヶ月頃に徐々に気にならなくなることがほとんどでしょう。
気をつけたほうがよいこと、ありますか?
新生児など小さな赤ちゃんも「けいれん(ひきつけ)」を起こすことがあります。
例えば、
- 手足をおさえてみたけれど、ぴくつきが止まらない
- ぴくつきが激しい
- 呼吸が浅く、顔色が悪い
などはお早めに小児科に相談されてください。
『真っ赤になって、いきんでしまいます』
赤ちゃんは特別な理由もなく、いきんでしまうことがあります。
これも特に生後1ヶ月くらいで多い印象です。
体重も順調に増えていて、あやしたり、哺乳させたり、抱っこをすると泣き止むようでしたら、特別な心配はいらないことがほとんどでしょう。
便秘が原因のこともあります
生後1ヶ月頃から、急に便が減ってしまうことがあります。
赤ちゃんは大人とことなり、1日2〜3回便があるのが普通ですので、便の回数が減っただけでも、便秘になってしまうことがあります。
気をつけたほうがよいことは、ありますか?
お腹がかたくなるくらい、パンパンに張ってしまったり、あやしても全然泣き止まず、ずっと機嫌が悪いときは、小児科にご相談されてください。
なかには、そけいヘルニアなど、腸の病気が原因で機嫌が悪くなっていることがあります。
また、発熱が原因で機嫌が悪いことがあります。生後3ヶ月未満で発熱した場合は、入院できるくらいの大きな病院へ速やかに受診してください。
まとめ
ほとんどのケースで、赤ちゃんの手足がピクついたり、真っ赤にいきんだりしても、心配いらないでしょう。
注意点だけ覚えておいて、気になるようでしたら小児科でご相談ください。