小児科

【新生児】赤ちゃんの目・耳・鼻・臍(へそ)について【視力・聴力・鼻涙管閉塞・くしゃみ・臍肉芽腫・臍ヘルニア】

前回、新生児の体重について解説してきました。 

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 今回は、新生児の目・耳・鼻・臍(へそ)について、みていきましょう。

新生児の目について

 赤ちゃんの視力はまだ未熟です

 

赤ちゃんの視力はまだ未熟で、明るい・暗いの区別ができる程度です。

このため、赤ちゃんは明るいほうを見ようとします。

向きグセがある場合、ベッドの寝かせる方向を逆にすると、反対側も見てくれるようになります。

 新生児の鼻涙管閉塞について

 

生後数日から、目に涙がたまったり、目やにが沢山でるときは、鼻涙管閉塞を疑います。

目と鼻は本来は交通しているのですが、この通り道が詰まっている場合に起こります。

目頭に目やにがあるときは、ぬるま湯にひたした脱脂綿などで、目尻から目頭に向けて拭き取ってあげましょう。

涙や目やにが続くときは、眼科にご相談されてください。

 

新生児の耳について

 赤ちゃんの聴力について

実は、赤ちゃんは生まれる前から、耳はよく聞こえています。

ご家族の声もよく聞こえているので、たくさん話しかけてあげるとよいと思います。

話しかけてあげると、聴力だけでなく、言語発達にもメリットがあります。

 新生児の聴力検査について

近年、検査機器が進歩したため、新生児期から聴力検査を行えるようになりました。

このため、全ての新生児に聴力検査を行うことが推奨されています。

難聴がある場合、早期発見することで、リハビリや治療を早めに介入することができます。

 

赤ちゃんの鼻づまりやしゃっくりについて

母乳をした後に、しゃっくりが出ることがよくあります。

赤ちゃんは、少しお腹に刺激が入るとしゃっくりが出てしまうため、よくあります。

基本的に自然に止まりますので、心配せずに様子をみましょう。

 新生児はくしゃみをよくします

赤ちゃんは、くしゃみもよくします。

環境の温度がかわったり、分泌物や、母乳やミルクが刺激となって、くしゃみになります。

特に発熱がなく、ご家族で風邪の症状がなければ、心配することはないでしょう。

万が一、38℃以上の発熱がある場合は、入院できるくらいの大きな病院へ、早めに受診しましょう。

 鼻がフガフガと詰まっているような音がすることもあります。

鼻くそが詰まっているようなら、お風呂あがりにタオルの先で優しくとってあげると良いでしょう。

新生児のへその緒について

へその緒は乾いていき、生後1週間くらいで取れますが、退院時に取れていないときは、ケアの仕方を聞いておきましょう。

いつまでも臍がジクジクしている時は、「臍肉芽腫(さいにくげしゅ)」のことがあります。

お近くの小児科や皮膚科でご相談されるとよいでしょう。

処置できでない病院があるので、受診されるまえに、処置できるか伺ってみてください。

 赤ちゃんの出べそについて

おへそが飛び出している(出べそ)は、ほとんどの場合、自然に治ります。

こちらは特別な心配がなければ、乳児健診の時に相談されるとよいでしょう。

 

まとめ

今回は新生児の目・耳・鼻・臍について、簡単に解説してきました。

 

説明はやや被ってしまいますが、以下の記事にも赤ちゃんの聴力・視力について解説しています。

 

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ABOUT ME
Dr-KID
このブログ(https://www.dr-kid.net )を書いてる小児科専門医・疫学者。 小児医療の研究で、英語論文を年5〜10本執筆、査読は年30-50本。 趣味は中長期投資、旅・散策、サッカー観戦。note (https://note.mu/drkid)もやってます。