前回は赤ちゃんの健康的な歯のために
- 妊娠中にできること
- 乳歯が生え始めたらできること
を中心に解説してきました。
今回は乳幼児の歯磨きについて、説明していこうと思います。
歯磨きは虫歯予防には欠かせません。
歯が生えてきたら
乳幼児で歯が生えてきたら歯磨きを欠かさないようにしましょう。
歯磨きのポイントはいくつかあります。
歯磨きのポイントについて
歯磨きを行うポイントとして
- 食べたらできるだけ早めに磨く(糖分を残さない)
- 明るいところで、膝の上で仰向けにして、仕上げ磨き
- 特に寝る前の仕上げ磨きが重要
などがあげられます。
虫歯ができやすいポイント
乳幼児の虫歯ができやすいポイントは
- 歯と歯の間
- 歯と歯茎の間
- 歯並びが凸凹しているところ
- 奥歯の噛み合わせの溝
といわれています。
仕上げ磨きについて
仕上げ磨きを嫌がるお子さんもたくさんいると思います。
実は、乳幼児期のお子さんの唇(特に上唇)は非常に敏感なため、触れられることを嫌がることがあります。
手や指で触れることで、徐々に刺激に慣れることがあります(脱感作といいます)。
詳しくはかかりつけの歯科医で「脱感作」について相談してみるとよいでしょう。
虫歯ができるメカニズム
虫歯は複数の仕組みでできますが、
- 虫歯の原因菌(ミュータンス菌)が糖分を食べ
- 菌が酸を分泌し
- 歯のミネラルが溶けて虫歯になる
といわれています。
間食を減らし、虫歯になりにくい食生活を
間食でだらだらとお菓子を食べたりすると、歯が酸性になっている時間が長く、虫歯になってしまうといわれています。
虫歯にならないためにも、甘いものをなるべく控えるようにしましょう。
食事とおやつ以外に糖分をとらない(つまり、なんとなく食べる機会を減らす)、規則正しい食生活を心がけるとよいでしょう。
フッ素について
歯磨きが虫歯予防に超重要ですが、それだけでは完全に虫歯を予防することができません。
- フッ素入りの歯磨き粉を使う
- フッ素を歯の表面に塗布する
- フッ素の洗口法
など、フッ素をうまく利用すると、虫歯になりにくい歯になります。
フッ素が虫歯予防になる理由
なんでフッ素が虫歯予防になるのか、疑問に思ったかもしれません。
フッ素には、
- 虫歯の原因菌が出す酸の分泌を抑える
- 歯の表面のエナメル質が強くなる
- 初期の虫歯部分にカルシウムの結晶ができる
- 歯垢にいる細菌の活動を妨害する
などの効果があり、虫歯ができにくくなると言われています。
おしゃぶり・指しゃぶりについて
おしゃぶりや指しゃぶりを心配される母親もいます。
2歳半くらいまでのおしゃぶりや指しゃぶりは、精神安定や鼻呼吸の促進に大きな役割があります。
しかし、2歳半〜3歳を過ぎてもおしゃぶりをやめられなかったり、指しゃぶりがひどいと、出っ歯や開咬(かいこう:前歯がかみあわない状態)になりやすいです。
2歳半すぎくらいには、卒業できるようにしていくと良いでしょう。
まとめ
今回は乳幼児の虫歯を中心に説明してきました。ポイントとしては、
- 食生活を規則正しく
- 食後にできるだけ早めに歯を磨き
- フッ素入りの製品を使用する
と虫歯予防になります。
あわせて読みたい