- 『赤ちゃんの呼吸、早くないですか?』
- 『新生児の心拍数ってこんなに早いものですか?』
- 『1日に何回も排便しますが、これって普通ですか?』
など、赤ちゃんのバイタルサイン(呼吸・循環など)や排泄に関連した質問を受けることがあります。
これらの基準値は成人と小児で異なりますし、小児と新生児でも違いがあります。
このためか、成人領域の友人医師からも、質問されることすらあります。
今回は、新生児の呼吸・脈拍・体温や排泄について、みていきましょう。
新生児の呼吸・脈拍・体温について
生まれたばかりの赤ちゃんは、心臓も肺も小さい
赤ちゃんは生まれたばかりは心臓も肺もとても小さな臓器です。
このため、大人とくらべて脈拍も呼吸数も早いです。
大人のように1回で多くの量を呼吸したり、心臓から血液を送り出すことができないので、回数を増やすことで適応しようとしています。目安としては
- 呼吸数は1分間に40回くらい
- 心拍数は1分間に120〜140回くらい
となります。
泣いたり、授乳をした後は、呼吸数や心拍数はさらに速くなります。
新生児の体温について
体温は大人と同じですが、皮膚の構造が
- 大人より薄い
- 皮下脂肪が少ない
- 体温調節がうまくできない
といった特徴があります。
このため、大人と異なり、環境の温度に非常に左右されやすいです。
暑すぎたり、寒すぎたりしないように、室内を適温(約20〜25どくらい)に保ってあげるとよいでしょう。
生後まもない赤ちゃんは手足が冷たくなることがあります
血液の循環が大人ほどしっかりしていないため、手足だけが冷たくなることはよくあります。
背中やお腹など体幹部を触ってみて、温かいのであれば、心配しなくてよいと思います。
新生児の排泄について
新生児のうんち
生まれた後、最初に出るうんち(胎便)は、黒っぽい色で、ネバネバしていることが多いです。
- 胎児の時に飲み込んだ羊水
- 腸の粘膜の表層
が排泄されているだけですので、臭いがあまりありません。
母乳を飲み始めると、うんちの色は少しずつ変化してきます。
徐々に黄色くなり、甘酸っぱい匂いが出てくるようになります。
時に、粘液や緑色のうんちが混ざってくることがありますが(移行便)、これは黄色いうんちになる前段階のことが多いです。
新生児のおしっこについて
生まれてすぐの排尿は、濃い黄色のことが多いですが、徐々に色は薄くなってきます。
排尿の回数も、1日に10回以上が多いです。
時に尿の色がピンク色のことがあります。
ほとんどケースでは、尿の中に出てきた尿酸塩のことが多く、あまり心配いらないことが多いです。
まとめ
今回は新生児の呼吸・循環・排泄について、いろいろと解説してきました。
次回は、新生児のへその緒や体重の変化などを解説していこうと思います。
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