小児科

かぜや胃腸炎、脱水は、経口補水療法が重要

経口補水療法ってなんですか?

経口補水療法は、体の機能を維持するのに必要な、水分・電解質(主に塩分)・糖分を適切に補給する治療法です。

経口補水療法をする5つのメリット

経口補水療法をするメリットは以下の5つがあります:

  1. 科学的に検証された安全な方法である
  2. 安価に実施できる
  3. 点滴による患者への痛みがない
  4. 点滴をとる技術的な困難がない
  5. 自宅でも応用できる

の5つのメリットです。

経口補水液について

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(*Na, K, Clの単位は mEq/L、ブドウ糖は mmol/L、浸透圧は mOsm/L)

上の一覧は、経口補水療法でよく使用される商品です。
これらから、どの商品が適切か、みていきましょう。

適切なナトリウム濃度について

例えば、下痢を起こした場合、水分補給の際にナトリウム(Na)は20〜60 mEq/L程度の濃度で含まれているとよいです。

ナトリウム濃度の点ですと、ポカリスエット・アクエリアスはNa濃度が低すぎです。
さらに、ポカリスエットは浸透圧が326と高く、腸での吸収も低いでしょう。

OS-1やアクアライトORSは適度な塩分で、腸から吸収されやすいです。
ソリタT2やT3といった顆粒は、医師が処方でき、保険でカバーされるため、安価に手に入るメリットがあります。

ポカリやアクエリアスは糖分が高すぎる

ポカリスエットやアクエリアスを飲んで「甘すぎる」と感じたことはありませんか?

現在、発売されているスポーツドリンクは、糖分が過剰に使用されています。

「体によさそう」に思えるスポーツドリンクも、毎日のように飲むと糖分の過剰摂取になりますので、よく注意してください。

Dr.KID
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成分量を確認することは重要ですね。

結局どれがいいの?

結論としては、「OS-1、アクアライトORS、ソリタT2やT3顆粒」、これら4種類の飲み物が脱水時には最適です。

 

経口補水液は家庭に常備しておくとよいでしょう

 

経口補水液は家庭に常備しておくと良いでしょう。
急な病気や体調不良の時は、経口補水液を買いにいくのすら辛いと思います。

熱が出たけど深夜だった、朝おきたら体調がものすごく悪く動くのも辛い、など病気は急にやってきます。

もう1つは、災害への対策です。 急な停電、急な地震など、いつ何がおきるかは分りません。
とても便利な世の中ですが、災害時にはパニックになり、物が不足します。
ですので、災害に備えて、経口補水液を自宅に置いておくと非常に心強いでしょう。

 最近は粉末タイプも出ているようなので、自宅においておいても、それほど邪魔にならないと思います。
ミネラルウオーターと一緒に常備しておいても良いでしょう。

 
ABOUT ME
Dr-KID
このブログ(https://www.dr-kid.net )を書いてる小児科専門医・疫学者。 小児医療の研究で、英語論文を年5〜10本執筆、査読は年30-50本。 趣味は中長期投資、旅・散策、サッカー観戦。note (https://note.mu/drkid)もやってます。