今回は、食物アレルギーのスクリーニング検査に関してです。
この推奨を「choosing wisely」ではどのように記載されているのか紹介してみようと思います。
- Choosing wisely:食物アレルギーのスクリーニング検査に関して
- 詳細な病歴の確認なしに行わない
Don’t perform screening panels for food allergies without previous consideration of medical history.
American Academy of PediatricsからのChoosing Wisely
病歴を考慮せずに食物アレルギーのスクリーニング検査をしない[Choosing wisely]
Don’t perform screening panels for food allergies without previous consideration of medical history.
Ordering screening panels (IgE tests) that test for a variety of food allergens without previous consideration of the medical history is not recommended. Sensitization (a positive test) without clinical allergy is common. For example, about 8% of the population tests positive to peanuts but only approximately 1% are truly allergic and exhibit symptoms upon ingestion. When symptoms suggest a food allergy, tests should be selected based upon a careful medical history.
病歴を考慮せずに食物アレルギーのスクリーニング検査をしない。
病歴を考慮せずに、様々な食物アレルゲンを検査するスクリーニングパネル(IgE検査)を行ってはいけない。
臨床的なアレルギーを伴わない感作(検査が陽性)はよく認められる。
例えば、人口の約8%がピーナッツに陽性反応を示すが、真にアレルギーがあり、摂取時に症状を示すのは約1%に過ぎない。
食物アレルギーを示唆する症状がある場合は、慎重な病歴に基づいて検査を選択すべきである。
考察と感想
小児の食物アレルギーの検査に関する推奨でした。
小児科外来において、食物アレルギーを心配されて受診される保護者は沢山いると思います。
中には、なんとなく離乳食を開始する前に不安、他の保護者が検査をしてもらったから、保育園などで検査するように指示されたから、などさまざまな理由です。
アレルギーの検査(IgE)は、特定の食事を食べて症状が出た、という疑わしいケースに限り行われるべきで、なんとなく行う検査ではありません。
アレルギー検査の値のみ(IgE値)で食物アレルギーの有無を判断はできないですし、この値のみに基づいて食物を制限することは、不要な除去にもなりえます。
まとめ
今回は、食物アレルギーのスクリーニング検査に関するchoosing wiselyをご紹介しました。
これ以外にも項目が出ているようなので、コツコツと読んでいこうと思います。
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