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「高感度」インフルエンザ迅速検査の感度は本当に高いのか?

インフルエンザの迅速検査は発症後24〜48時間が最も高く、6〜12時間以内は感度が低いため、検査をためらう医師が多いでしょう。この欠点を補うために「高感度インフルエンザ診断薬」が開発され、利用しているクリニックもあるようです。イムノクロマト法は金コロイドを標識に利用しています。この金コロイドを触媒にすることで、銀粒子を増福させる技術で感度の向上に成功したようです。

この「高感度」の迅速検査が、従来の迅速検査と比較して、どのくらい感度が高くなるのかを比較検討した報告もあります(ゴールドスタンダードにはPCRを使用)。

 

参考文献

銀増幅技術を用いたインフルエンザ迅速検査キットの有用性. 医学検査. 2015;64:737-742.

研究結果と考察

 インフルA型

インフルエンザA型の診断において、高感度迅速検査(富士ドライケム®︎)は感度100%と従来の迅速検査より高かったです。

 インフルB型

インフルエンザB型では、いずれの検査の感度は低下する傾向にあるようです。B型においては高感度迅速検査を用いると感度は86.7%、従来の迅速検査では60〜73.3%と感度はやや低いです。

時間別にみた感度

Nが少ないのでこの結果をもって「高感度迅速検査は発症早期でも感度が高い」と結論づけるのは難しいでしょう。

Dr.KID
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もう少しサンプル数が欲しかったですね。

 

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このブログ(https://www.dr-kid.net )を書いてる小児科専門医・疫学者。 小児医療の研究で、英語論文を年5〜10本執筆、査読は年30-50本。 趣味は中長期投資、旅・散策、サッカー観戦。note (https://note.mu/drkid)もやってます。
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