今回は、小児の無症候性の自己免疫性好中球減少症に対するG-CSFに関してです。
この推奨を「choosing wisely」ではどのように記載されているのか紹介してみようと思います。
- Choosing wisely:無症候性の自己免疫性好中球減少症に対するG-CSF
- ルーチンでは使用しない
American Academy of PediatricsからのChoosing Wisely
無症候性の自己免疫性好中球減少症の小児患者において,G-CSFをルーチンに投与してはならない[Choosing wisely]
Don’t routinely administer granulocyte colony stimulating factor (G-CSF) for empiric treatment of pediatric patients with asymptomatic autoimmune neutropenia in the absence of recurrent or severe bacterial and/or fungal infections.
In pediatric patients with asymptomatic autoimmune neutropenia, there is insufficient evidence to support the routine use of granulocyte colony stimulating factor (G-CSF) as a prophylaxis strategy to improve health outcomes. The use of G-CSF in this population should be guided by clinical evaluation. The unnecessary routine use of G-CSF could lead to intolerable side effects, such as bone pain, as well as avoidable healthcare cost.
無症候性の自己免疫性好中球減少症の小児患者において,細菌および/または真菌感染症が再発または重症化していない場合は,経験的治療として顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)をルーチンに投与してはならない。
無症候性自己免疫性好中球減少症の小児患者において、健康上の転帰を改善するための予防戦略として、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を日常的に使用することを支持する十分な証拠はありません。
顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)の使用は、臨床評価に基づいて行われるべきです。不必要なG-CSFのルーチン使用は、骨痛などの耐え難い副作用や回避可能な医療費につながる可能性があります。
考察と感想
小児の無症候性の自己免疫性好中球減少症に対するG-CSFに関してでした。
無症候性であれば、ルーチンにG-CSFの投与は行わないというのは、その通りだと思いました。
参考文献も読んでみようと思います:
Fioredda F, Calvillo M, Bonanomi S, Coliva T, Tucci F, Farruggia P, Pillon M, Martire B, Ghilardi R, Ramenghi U, Renga D, Menna G, Pusiol A, Barone A, Gambineri E, Palazzi G, Casazza G, Lanciotti M, Dufour C. Congenital and acquired neutropenias consensus guidelines on therapy and follow‐up in childhood from the Neutropenia Committee of the Marrow Failure Syndrome Group of the AIEOP (Associazione Italiana Emato‐Oncologia Pediatrica). American Journal of Hematology. 2012 Feb;87(2):238-243.
まとめ
今回は、小児の無症候性の自己免疫性好中球減少症に対するG-CSFに関するchoosing wiselyをご紹介しました。
これ以外にも項目が出ているようなので、コツコツと読んでいこうと思います。
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