- スクリーンタイム(テレビやスマホを使用する時間)は乳幼児の発達に影響しうるので、気を付けましょう
乳幼児健診などでよく聞く話かもしれません。
アメリカ小児学会は、「2〜5歳のスクリーンタイムは1時間まで」「2歳未満は0時間」としているようです。
今回の研究は、この方針に科学的な根拠となる研究の1つです。
結論から言うと、2歳未満の乳児は、スクリーンからの音声では、たとえ動画があっても言語獲得に影響がほとんどないようです。
- 0〜2歳児(乳児)のスクリーンタイムについて
- 教育用のDVDを使用しても、2歳未満の乳幼児はほとんど言葉を学習しないよう
- 対面形式で、生の声を浴びせる必要がある
スクリーンタイムは、米国小児科学会は2016年の改訂で、2歳未満は0時間(みせないこと)、2〜5歳は1時間までを推奨しています。テレビなどを観る際も、保護者と一緒にみることを推奨しています。
研究の概要
背景
この研究では、12か月〜25か月の子供が、幼児向けDVDから単語を学習するかどうかを調べることを目的としています。
方法
対象となったのは、生後1ヶ月〜24ヶ月の乳幼児です。
子供たちの半分は、教育用のDVDを受け取り、6週間にわたって視聴した。
全ての参加者は、 2週間ごとに語彙の獲得試験のために研究室に通い、評価を受けています。
主なアウトカム指標は、DVDで強調された語彙の獲得、一般的な言語発達、子どものメディア利用に関して、親からの報告を参考に評価されています。
使用したDVDは、Baby Einsteinのシリーズのようです:
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結果:
幼児向けのDVDの最初の視聴年齢は、子供の一般的な言語発達と関係していた。
親の介入とは無関係に、幼児向けのDVDで強調された単語を学習するエビデンスはなかった。
結論:
研究者は、幼児向けのメディアが乳幼児の内容を教えるのに有効かどうかを検討し続ける必要がある。
また、幼い視聴者がDVDから学習することが期待されるか否か、関連する因子を考慮すべきである。
感想と考察
教育向けのDVDが、乳幼児の言語発達に有効かを検証したランダム化比較研究です。
平たくいうと、DVDを保護者に与えて乳幼児に視聴させたけれども、言語発達には役に立たなかったという結果です。
DVDで強調された言葉は学習していて欲しいと思うのが親心でしょうが、実際には2歳未満の小児に使用しても、ほとんど効果はなかったようですね。
まとめ
今回の研究では、2歳未満の乳幼児が教育用のDVDからの言語を学習するかを検討しました。
教育用のDVDを視聴させたとしても、言語獲得には有利には働かなかったようです。
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